【第三十三話:軟石の建物G】


★石の蔵(旧丸田質店蔵〜質舗かねた〜北海道建築工房)
 (札幌市北区北8条西1丁目)

 創成川通りと北8条通りの交差点にあり、第一合同庁舎方面に曲がる目印としてよく知られた建物です。木造の住宅部分と軟石造の蔵からなる建物で、コンクリートビルディングに囲まれる中にあって存在感があります。

石の蔵(旧丸田質店)
 昭和5年(1930)に「丸田質店」として建てられ、住宅部分は火災で焼失しましたが、昭和10年(1935)に建てなおされた後からは「質舗かねた」として40年間使われていました。その後、昭和59年(1984)からは事務所として使用されていましたが、現在は喫茶ギャラリー「石の蔵」として使用されています。


★旬の蔵(旧タケヤ刷子倉庫)
(札幌市中央区北1条東2丁目)

 中央区北1条の東3丁目通りに面して建っている軟石造の倉庫は、昭和6年(1931)に八百屋問屋の貯蔵庫として建てられたもので、札幌市内中心部に現存する石造り蔵としては規模の大きい物です。
 正面には屋号と「青果物輸入問屋」の文字が架かっています。

旬の蔵(旧タケヤ刷子倉庫)
 現在は「旬の蔵」というレストランとして使用され、隣接する勇崎恒二郎商店の所有です。


★篠路駅周辺倉庫群
(札幌市北区篠路3条7丁目)

 JR学園都市線の篠路駅周辺には軟石造やレンガ造の倉庫が数多く建ち並んでいます。旧国鉄駅周辺には農産物の流通基地として倉庫群が建てられ、この篠路駅周辺も例外ではなく歴史的雰囲気が残されています。

篠路駅周辺倉庫群
 これは昭和17年(1942)頃に建てられた旧篠路農協の軟石造の玉葱倉庫で、この近くにも昭和17年頃に建てられた高見倉庫の三棟の軟石造倉庫が独特の景観を造っています。


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