【第三十八話:軟石の公園B】

★藻南公園札幌軟石ひろば

 第十六話で紹介しました藻南地区の札幌軟石採掘跡が、平成17年(2005)に『藻南公園札幌軟石ひろば』としてオープンしました。
 石山陸橋からも南公園に向かって道路の右側に、道路と平行した形の広場が見えます。ここは札幌軟石が最も早くから行われていた場所で、公園となる前までは民間の建材会社が砕石置き場として使用していました。
 駐車場より歩いてこの場所に行くと軟石の門があり、ここに一歩足を踏み入れるとそこは軟石の世界となり、石の冒険広場と風景広場のエリアがあります。


軟石の門から石山陸橋方向を望む

 豊平川をイメージした散策路沿いに、建物の基礎や迷路をイメージした造形物が点在し、軟石のテーブルやイス、それに外灯の電柱も昔の現場を想い起こさせます。

 中央付近には第二十二話で紹介しました馬鉄の台車が再現され、展示されています。
 また、堀切り・割り出し・小割り・野(能)取り作業の説明と工程ごとの軟石が展示され、野外博物館のような公園となっています。


馬鉄などの展示コーナー

 展望コーナーには子ども達のアイディアで造られた「のぞき穴」もあります。
 ここに展示されている写真は、公園となる前に札幌軟石の採掘を公開により再現した時のものです。

 このように、この広場には小学校の子ども達や地元の人々が提案したいろいろなアイディアが採用され生かされています。


子ども達のアイディアによる迷路

 背景には明治時代からの迫力満点の切羽跡が並ぶ公園で、歴史と遊びを満喫してみてはいかがでしょう。


Copyright
© 2005 石切山街道まちづくりの会 All Rights Reserved.